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執筆者の写真成田悦子

The End of the Affair/Graham Greene 成田悦子訳

 主観的神の、法外な起こりそうにないことを鵜呑みにできる人々は、何故、主観的な悪魔を受け付けないかを、僕は全く理解しなかった。僕はとても親密だったので、僕の想像力の中で、その悪魔は働く術を心得ていた。サラーは嘗てどのような声明も作ったことはなく、それは、彼の狡猾な疑念に対する証明になった。それでも、彼は何時も彼女があれやこれやを言葉にするまで、待とうとした。それが起こるずっと前に、彼は僕たちの口論を、駆り立てようとした。彼は愛の敵程には、サラーの敵ではなく、つまり、どんな悪魔もいると考えられているんじゃないのでは?もしそこに愛する神が存在すると、、悪魔は、その愛の最も弱く、最も不完全なまがい物でさえ、破壊に至らせる。彼は愛の性(さが)が募ったら嫌になってしまうんじゃないか、それに僕たち皆、反逆者になり、愛を根絶しようとする彼を助ける罠にかけてしまうんじゃないか?そこにもし、僕たちを使い、こんな僕たちのような人物から遠い、彼の死者を作る神がいれば、悪魔も又、彼の大望を抱く。彼は僕自身のようなこんな人物さえ、可哀そうなパーキスでさえ、彼の死者になることへと訓練しようと、夢見かねない。喩え何処でそれを見い出しても、愛を滅ぼそうと、借りた熱狂で準備する。

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